TOP | FASHION BATON | VOL.14 「服を通して発信!原口唯さんのストーリーを伝えるファッション」
FASHION BATON
INTERVIEW VOL.14
SDGsや1億総活躍社会など、女性が仕事で活躍する機会が増える中、ライフステージの変化を迎えファッションに悩んだり、楽しむ女性達に今の想いをインタビュー。
好きな服を見つける方法、お気に入りのアイテム、バッグの中身を見せてもらうことで今の女性達のリアルなファッションをお届けします。
1986年生まれ。
福岡県ご出身、在住。
経済団体の事務局で働かれ、30歳の時に独立。
株式会社YOUIを設立され、社会価値提案のためのコンサルティング業務を行うかたわら、NPO法人 エデュケーションエーキューブ理事として、子ども達に学びの場を提供する活動もされています。
ーー普段はどのようなファッションが多いですか?
ワンピース1枚で着たり、Tシャツを使ったコーディネートだったり、色々な服を組み合わせて着こなすというよりも、ある意味シンプルなファッションが多いかもしれません。
それにアクセサリー類は付けてもすぐ無くしてしまうんです(笑)なので、いつしか付けないようになりましたね(笑)
その分洋服や小物にはメッセージ性を持たせたくて、普段は自分が支援や応援をさせていただいている方々の洋服やアイテムを身に着けることが多いです。
社会貢献のお仕事をしていることもあり、海外支援の活動をしている方々やバッグを作っている団体さんとの関わりがあるんです。
ですので、そういった企業や団体のTシャツやバッグを身につけて、他の人が私の服装を見た時に、「この人はこの企業・団体をサポートしているんだ!」と伝わるような服を着ています。
自分が着ることで少しでも貢献できたら嬉しいですね。
この日はシンプルなワンピーススタイル
シンプルコーデに笑顔が素敵な1枚
洋服にかける予算は人それぞれだと思うのですが、私の場合は着心地やデザインより、アイテムやブランドにある”背景やストーリーを伝える”ファッションを意識しています。身に付けるファッションでどんな価値が提供できるのかを重視していますね。
背景に惹かれたアパレルの1つに「途中でやめる」というブランドがあります。山下陽光さんという方がデザインされているのですが、リサイクルショップで買った古着をリメイクして洋服を作っているんです。
その活動や古いものから新しいものを生み出す考えに共感したのと、同じ福岡県在住なんです!そういった共通点もあり、親近感も湧いて、応援するようになりましたね。
私自身高校生の時から古着が好きだったこともあり、今でも古着屋さんで買った洋服をよく着ています。高校生の時に古着屋さんで買ったワンピースは、未だに着ていて古着でも大切に扱えば長く着れるんですよ!
さすがに仕事の時に古着っぽさ全開の服は着れませんが、、、(笑)
ーーファッションの情報はどこでチェックしていますか??
ファッションの情報は雑誌やアプリを見てチェックしています。
20代の頃はOggi、今は40代の女性向け雑誌なんかも読んでいますね。
もちろん、流行の服やブランドのファッションの参考というのもあるんですが、その雑誌の中でどういう女性像を見せようとしているのか、ちょっと人と違った視点で雑誌を見ることの方が多いかもしれません。
あくまで雑誌は流行などの情報を得る為のツールで、デザインに一目惚れして買うことはないんです。
黄色はコーディネートのアクセントにも!
ーーONとOFFでファッションの違いはありますか??
仕事で黄色いものを自然と身に付けるようになってから、例えば名刺交換をした際に「色を合わせているんですね」と気付いて貰えたりすることも多くて、自然とそこから話が弾んだり、話題作りになって、相手の方の印象にも残ってくれるんですよね。
周りの人に紛れないファッションは凄く大事だなと痛感しているのですが、自分が経営者になる前は仕事においてのファッションの選び方は少し違ったんです。
OL時代は、上司が仕事をしやすくするためのアシスタントコンサルタントという立場だったので、その立場にあった服装をしていました。フォーマルに近いおとなしいファッション、いわゆる女性らしい服装が多かったですね。
目立たないような意識をしたり、言ってしまえば印象に残りにくいようなファッションの選び方でした。
少し余談にはなるんですが、OL時代は夏でもヒートテックを着ていたんです(笑)外回りの営業担当が汗だくで帰ってきた時にも涼しいように冷房の温度が凄く低めに設定されていて。オフィスにいる時間が長いと、寒すぎて仕事ができない!なんて状況もあったので必需品でしたね(笑)
ビジネススタイルでのワンシーン
OLとして働く前に、東京でインターンをしたことがあったんですが、丸の内のOLの方たちを見て、こんな素敵な服を着ているんだ!と感じたのをすごく覚えています。福岡と比べると女性が働く環境や立場っていうのも違っていて。
まだまだファッションに対するイメージも堅いというか、働く女性の格好ってこうだよねって決められているように感じました。
独立してからは”こうあるべき”というようなファッションの縛りがなくなった分、自分が大切にしている、背景や想いを大事にしたコーディネートを楽しむようになりましたね。
「なんでその服を着ているの?」と聞かれた時、「今日のこの服はね、このアイテムはね」って語れるストーリーがあると、洋服を着ている価値に繋がるのかなと思っています。
ファッションは自分自身が何者なのかを見てもらう1つのツールだと思ってから、洋服への考えが変わりましたね。
原口さんの好きなブランド
toff&loadstoneは社会人になって最初に買ったちゃんとしたバッグです。国内のブランドで探していたら、すごく素敵だなって思ったのがここのブランドで。
お財布も持っているんですが、今でも使っています!
洋服だと、su:mi(台湾のブランド)というブランドが好きですね。台湾の台中に旅行に行った際にたまたまお店に入ったのですが、私の好みのテイストのアイテムが多くてテンションが上がったのを今でも覚えいます(笑)そこで久しぶりに新しい服を買いましたね。
今ではインターネットで買うことも多いですが、台湾に行った思い出とともに好きなブランドです。
もう一つ、calcium(カルシウム)はシルクにプリントする特徴的なお洋服がたくさんあるブランドなんです。今はブランドがなくなってしまったみたいなんですが、、、
先ほどお話しした、高校生の時に買った古着のワンピースはcalciumのものなんです!最近は前後を逆にして着ていて、そういう作りではないのですが、意外とトレンド感が出るんです!持っている中で一番永く着ている服かもしれませんね。
人口の増加や気候変動、水紛争などにより、2050年には深刻な水不足になるといわれています。そういった問題がある中で、出来るだけ洋服を永く着るとか、古着のアイテムを持つとか、できることから取り組んでいます。
好きなことがこういった問題の改善に繋がっているのは嬉しいですね。
古着屋さんで自分の好みのデザインや体型にあった服を見つけると少し運命的なものを感じていて、この服は私に着てもらう為にここのお店に着たんだ!って(笑)アイテムを購入するまでの過程も古着の楽しみの1つだなと思っていますね。
その他にも、今の環境に求められる取り組みをしているブランドも多くあるので、そういったブランドに興味を持っていますね。
例えば、UNITED TOKYOはすべて日本製で作られているアパレルブランドで、原産地の形をタグに表記しているんです。
そういった情報1つで物の価値だったり作り手の想いが伝わったりするので、凄く素敵な取り組みだと感じています。これからも自分ができる小さなことから、環境に配慮したファッションを楽しんでいきたいです。
seven dotのアイテムを着ていただきました!
滑らかなタッチのフェイクレザーのニットは、白いタートルネックと合わせて相性◎
ストレッチ性があり座った時も窮屈感が少ないのも嬉しいポイントです。
この日は美術館へ行くため長時間のドライブだったそうですが、1日中快適に過ごすことができたとおっしゃってくださいました!
Interview by Kazuki Eto