4月に入って、春の「菜種梅雨(なたねづゆ)」も落ち着いて、お天気の日も増えてきました。
ここから夏までの、過ごしやすい時期はお出かけの機会も増えるし、でも帰りが遅くなると上着がないと心配になります。
この時期に活躍してくれて、今の気分にぴったりなのが“ツイードジレ”。
2023 Spring & Summerで登場したseven dotの“2way Fringe Tweed Gilet – Mix”をご紹介します。
ツイードジレを作ろうとしたきっかけ
この春はツイードのアイテムを目にすることが多くなり、seven dotでも素敵なアイテムが作れないかなとスタートした企画。
特にseven dotで一番人気の“2way Gathered Blouse ”に合うジレを作りたいと思いました。
まずはツイードの生地見本を集めて方向を絞っていきました。
- キラキラした糸が入っていないこと
- 寒い時期だけでなく、夏にも着れること
- 糸と糸の密度が高いもの
- 重くない生地
ツイード生地は、もともとイギリス・スコットランドが発祥で羊毛の長さを揃えたり伸ばしたりすることなく、そのまま紡いでいく製法で作られていたため、生地が肉厚なものが多かったようです。現代では、羊毛に限らず節(ふし)のある糸を使用してざっくりと織られた生地を“ツイード”と呼んでいます。
沢山の生地を見る中で、節があるため、糸と糸の感覚が広く折り曲げると穴のように割れてしまう生地が多いことに気づき、目の詰まったものを選びました。
ツイードには特有の“ソルトアンドペッパー”と呼ばれる白と黒の糸で、点々模様のように見える生地でミックス糸で作られた生地を選んでいます。
シルエットは今の気分にぴったりなゆとりのあるリラックスサイズにし、ツイードならではの生地の柔らかさと動きを感じていただけるように袖と裾をフリンジ仕立てにしました。
今回、どうしてもこだわりたかったのは、前後2wayで着れることと、夏に1枚でも着れること。
Vネックと丸首の両方を楽しんでいただけるようにジップを取り付け、インナーが見えづらいように胸元のVを調整し、気になる二の腕をカバーできるようにドロップのシルエットに仕上げました。この肩のラインは、“2way Gathered Blouse ”のギャザーの袖口とぴったり合うように調整しています。
ツイード生地はやわらかい素材のものが多いため、サンプルアップでシルエットも体にそってしまいデコボコしてしまうのが、気になり、ツイードの裏面にハリのある芯を貼って、マニッシュで直線的なシルエットが出るように工夫しました。
オールシーズン楽しむ ツイードジレのコーディネート
ツイードのジレは、冬はウールのコート、春はトレンチからミックス生地がのぞくとツイードならではの生地の変化が楽しめます。
デニムと合わせれば、リラックスした休日のコーディネートに。
黒や白のスラックスと合わせると、トラディッショナルでオケージョンやワークスタイルにも合います。パールのネックレスだとコンサバな印象になるので、シルバーのアイテムで涼し気なコーディネートを楽しんでいただけます。
前後2wayに仕上げたため、左右にポケットを配置して、携帯電話やミニ財布の収納も可能にしました。
2way フリンジツイードジレ、いかがでしたか?
ミックス糸のツイードはトラディッショナルな雰囲気で、マニッシュなコーディネートを楽しめる一枚です。
お手持ちのシャツやブラウスと合わせて、新鮮な気持ちでお楽しみいただけます。